20年前(2002年)の「冬ボーナス」平均はいくらだった? 平均支給額や業種別の傾向を振り返ってみる

12月は一般的に冬ボーナス支給の月です。クリスマスや年末も控え、楽しみにしている人が多い一方、円安や物価高、先行き不透明な世界情勢など、不安なニュースもよく目にします。

今回は、厚生労働省が公開している「平成14年年末賞与の産業別支給状況」や、日本経済団体連合会(以下、経団連)の「2002年夏季・冬季『賞与・一時金調査結果』について」のデータを参考に、2002年当時の冬ボーナスの支給額を振り返ってみましょう。

今から20年前は、いくら支給されていたのでしょうか。

2002年は日韓W杯開催や「ゆとり教育」が始まった年

2002年は、21世紀を迎えたばかりで、まだまだお祝いムードの余韻が残っていた年です。日本の内閣総理大臣は小泉純一郎氏、アメリカ大統領はジョージ・W・ブッシュ氏でした。

日韓W杯が開催され、日本代表が初のベスト16入りを果たしのもこのときです。優勝はブラジル、準優勝はドイツで、ロナウド選手やオリバー・カーン選手、デビット・ベッカム選手、ロナウジーニョ選手など多くのスター選手が活躍し、W杯熱も最高潮に。

田中耕一氏(化学賞)や小柴昌俊氏(物理学賞)がノーベル賞を受賞しました。彼らの気さくな人柄が、お茶の間の人気者となったのもこの年です。

エンタメ分野では、『ハリー・ポッターと賢者の石』や『ロード・オブ・ザ・リング』の映画が公開。全米興行収入TOP5に入り、今でもファンが多い作品です。音楽では「モンパチ」こと、モンゴル800の『MESSAGE』が大ヒット。インディーズ売上では異例の300万枚を突破したとの記録もあります。

ほかには、ゆとり教育が始まり、ほとんどの小・中・高校で完全週5日制へと移行、全国初の歩きたばこ禁止条例など、少しづつ現在の社会に近づいていったのはこの頃からだったようです。

2002年冬のボーナスはいくらだった?

ここからは2002年当時の冬のボーナスについて見ていきましょう。

「平成14年年末賞与の産業別支給状況」によると、事業所規模5人以上30人未満の全産業平均は43万2261円で対前年同期比は5.0ポイント減でした。事業所規模30人以上の全産業平均は50万6671円で対前年同期比は5.1ポイント減となっています。こちらは、賞与支給事業所の全常用労働者1人当たりの平均支給額です。 

平成14年年末賞与の産業別支給状況

次に、経団連が同会員会社と東京経営者協会会員会社2148社を対象に実施した「2002年夏季・冬季『賞与・一時金調査結果』について」を見ていくと、冬季賞与は71万2524円、対前年同期比は4.5ポイント減となっています。 

産業別トップは「電気・ガス業」の90万、対前年同期比はマイナス13ポイントも

続いて、「平成14年年末賞与の産業別支給状況」から、産業別の平均支給額を見ていきましょう。

製造業・非製造業全9業種中トップは「電気・ガス業」の90万8272円(前年同期比1.0ポイント減)、次いで「金融・保険業」の70万667円(同5.0ポイント減)、「不動産業」の48万5746円(同0.9ポイント減)でした。

対前年同期比で比較すると、「建設業」が13.9ポイント減、「鉱業」が12.3ポイント減、「運輸・通信業」が9.7ポイント減をはじめ、同データにおける全ての業種でマイナスとなっていたようです。

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